2019年8月27日 ピップ物流様の採用ブースデザイン事例~学生の心を掴むノウハウ~
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デザインノウハウ
by lysithea
こんにちは、デザイナーのヒラヤマです。今回は、ピップ物流様の採用ブース装飾のデザインを担当させていただいた際の制作過程とそのポイントについてご紹介します。デザインの過程で考えたことや工夫したポイントを丁寧にお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
1.はじめに~デザイン制作の背景と目的~
2.学生を惹きつけるデザインの構想と工夫
3.クライアントとの協働で生まれる最適解
4.完成したデザインとその効果
5.まとめ
1.はじめに~デザイン制作の背景と目的~
こんにちは、デザイナーのヒラヤマです。今回は、ピップ物流様の採用ブースデザインを担当した際の事例をご紹介します。企業様からのご依頼内容は、「WEBページとアンケートをもとに、学生が興味を持つデザインを制作してほしい」というものでした。さらに、採用面談に進む前に学生が企業の業種やビジョンをしっかり理解できるよう、視覚的かつ直感的に伝える工夫が求められました。
まず最初に行ったのは、ピップ物流様の情報収集です。WEBページやアンケートを熟読し、企業が発信するメッセージや求める人物像を把握しました。その中で特に印象的だったのは、同社のロゴの認知度が非常に高いこと。テレビCMなどで培われたポジティブなイメージを持つロゴを効果的に活用することで、デザインの軸が明確になりました。
本事例では、ロゴを活かしたシンプルかつ効果的なデザインと、企業の価値観を学生に伝えるメッセージ性の高いデザイン、この2つの方向性を軸に制作を進めました。ここからは、それぞれの工夫やプロセスをご紹介していきます。
2.学生を惹きつけるデザインの構想と工夫
採用ブースのデザインにおいて重要なのは、学生の関心を引き、ブースへ足を運んでもらうことです。この目的を達成するために、まずロゴを主役としたデザイン案を作成しました。認知度の高いロゴを大きく配置し、直感的に「ピップ物流」というブランドを感じてもらえる構成を意識しました。また、タペストリーには「物流の会社」であることを明記し、企業の業種を誤解なく伝える工夫を施しました。これは、学生が採用面談に進む段階で「思っていた企業と違った」とならないよう配慮した結果です。
一方、もう1つの案ではメッセージ性を重視しました。「うちはこんな会社です」と企業の特徴を伝えることで、求める学生層に自然と響くデザインを目指しました。この案では、写真を多用して親近感を高め、学生が自分を投影しやすいようなビジュアル構成を意識しました。また、「挑戦を続ける」「つなぐ」というキャッチコピーを取り入れ、企業としての姿勢やビジョンを明確に表現しました。
さらに、キャッチコピーやビジュアルの配置だけでなく、色使いやフォント選びにも細心の注意を払いました。緑を基調としたデザインは、ピップ物流様のブランドカラーを活かしつつ、安心感や信頼感を与える効果を持たせました。このように、見た目の美しさだけでなく、学生の心理に働きかけるデザインを目指しました。
3.クライアントとの協働で生まれる最適解
デザイン制作は一方的に進めるものではありません。クライアントとの密なやり取りが、最適なデザインを生むための重要な要素です。今回のプロジェクトでも、ピップ物流様と何度も打ち合わせを行い、意見交換を重ねました。アンケートの内容やフィードバックをもとに、デザイン案をブラッシュアップしていく中で、より具体的で学生に響く内容へと進化させていきました。
例えば、「物流会社としてのイメージをより明確にしてほしい」という要望を受け、ロールアップバナーのテキストを再構成しました。また、「学生が親しみを感じられるデザインにしてほしい」というフィードバックを反映し、人物写真を増やしてビジュアルを調整しました。このプロセスでは、デザイナーとしての提案力を発揮しつつ、クライアントの意向を尊重するバランスが求められました。
さらに、現場での設置を想定したデザインの調整も行いました。採用ブースでは限られたスペースの中で最大限の効果を発揮する必要があるため、サイズ感やレイアウトの最適化にも細心の注意を払い、結果的に視認性の高いデザインを完成させました。
4.完成したデザインとその効果
最終的に完成したデザインは、ロゴを主役とした「興味を引くデザイン」と、企業の価値観を伝える「メッセージ性のあるデザイン」を融合した形となりました。これにより、学生が「ピップ物流とは何をしている会社なのか」を一目で理解できるだけでなく、企業の挑戦心や親しみやすさを感じ取れるブースが実現しました。
デザインが完成した後、実際の採用イベントでも「目を引くデザインでブースに立ち寄る学生が多かった」との評価をいただきました。また、メッセージ性の高いビジュアルが学生の共感を呼び、面談時のコミュニケーションにも好影響を与えたとのことです。この成功は、情報収集からデザイン制作、クライアントとの協働まで、一貫したプロセスを大切にした結果といえるでしょう。
5.まとめ
今回の事例では、企業のロゴ認知度を活用しつつ、学生目線を意識した親しみやすいデザインを実現しました。採用ブースのデザインは、ただ目立つだけでなく、企業の特徴を的確に伝え、学生の興味を引きつける役割を果たすことが重要です。今後もこの経験を活かし、より多くの企業様の採用活動をサポートしていきたいと思います。